2015.10.20更新

今、獣医師というとほとんどの人は町の動物病院の先生、犬や猫を診る獣医師を連想されると思います。しかしながら、これは昨今のペットブームによるもので、時代によって色々変遷がありました。戦国時代にまでさかのぼらなくても(戦国時代に獣医師という職業があったかは定かではありませんが)すくなくとも先の太平洋戦争までは獣医師の最も重要な診療対象動物は馬つまりは軍馬でした。言われてみれば然も有りなんですがちょっと意外感もありますね。

その後、酪農が発達するとともに、牛、豚、鶏などの所謂、産業動物が主な対象動物となりました。僕が学生時代には授業の対象は主に産業動物だったし、卒業後小動物臨床を目指すものは1割程度でした。産業動物が対象ということは個別の動物を治療するというよりは公衆衛生といった観点から動物を群れとして扱います。何年か前に発生した牛の口蹄疫や、繰り返される鶏のインフルエンザなどの流行を抑えるために一定地域の動物を殺処分するということも行われます。

一方、ペットを対象とする診療では個々の動物の病気と向き合うことになります。特に最近ではペットを家族の一員と考え人と同じような医療を求める人が増えています。時代とともに獣医師に求められるニーズも変化しますが、これに適切に対応していくことが重要だと思っています。

 

ペットに関することは中原区、武蔵小杉駅から徒歩7分の あぐり動物病院までお気軽にご相談ください。

投稿者: あぐり動物病院