2016.02.29更新

 先日、営業の人が消臭剤のパンフレットをもって営業に来られました。そのパンフレットのなかに、「100%天然原料!」という記載を見つけ、びっくりマークのあとにどのような意味合いがあるのだろうと考え込んでしまいました。100%天然原料だから、安全なのか、安心なのか、それとも何かほかにあるのか、その担当者に聞くとしばらくの沈黙の後、わかりませんということでした。しかしながら、天然という言葉に弱いというか、ある種のロマンみたいなものを感じてしまうのは何故なんでしょうか。すし屋に行けば、天然もののネタにロマンを感じるし、ウナギのかば焼きは養殖物に比べて天然ののは格段に高いと聞く.(自身、未だかつて天然ものの蒲焼を食したことはないので旨いかどうかわかりませんが) 冷静に考えると、養殖物は天然ものに比べて供給の安定性には欠けるので、天然ものの方が一般に価格は高くなるが必ずしも味が良いとは限らないと思はれる。とはいえ、大海原を回遊して育った天然物と、窮屈な養殖場で育った養殖ものを比較すると理屈ではない魅力を感じてしまうのは僕だけだろうか。

 一方で、消臭剤や化粧品などで「100%天然原料」というのはどうなんだろうか。おそらく天然原料だから安全とか安心とかのイメージを醸したいのだろうが、天然のものにも強力な毒性のあるものもあり、これにはロマンも何も感じません。化粧品か何かの広告で、「皮膚は排泄器官、だから余計なものはいりません。○○○があれば十分と考えます。」というのがありましたが、これも僕には意味不明です。

 

ペットに関することは中原区、武蔵小杉駅徒歩7分のあぐり動物病院までお気軽にご相談ください。

投稿者: あぐり動物病院

2016.02.28更新

 バクテリアとは細菌のことで、ウイルスと違って光学顕微鏡で見ることができます。従ってその分類はグラム染色による染色性とその形態によって分類されます。グラム染色により紫色に染まるグラム陽性菌と、赤色に染まるグラム陰性菌に分類され、次にその形態が球形か棒状かによって球菌と桿菌に分類されます。細菌は地球上のあらゆる環境に存在しており、光合成や窒素固定、有機物の分解過程などの物質循環において非常に重要な役割を果たしている。ウイルスはヒトやそのほかの動物に対して病気の原因となるものが多いのに対し、細菌も一部のものは病原細菌として感染症の原因となるが、人間の日常生活において欠かすことのできないものである。食品関係においてはチーズ、納豆、ヨーグルトといった発酵過程においては微生物学発展以前から用いられており、腸内細菌群は食物の消化過程では欠かすことのできないものである。

 

ペットに関することは中原区、武蔵小杉駅徒歩7分のあぐり動物病院までお気軽にご相談ください。

投稿者: あぐり動物病院

2016.02.23更新

 ウイルスと言うと、いろいろな感染症の原因となる病原体としてよく知られた存在です。ウイルスは、細菌等とともに、微生物と呼ばれることがありますが実はウイルスは生物かどうかは怪しいのです。ウイルスは遺伝子を有し、他の細胞を利用して増殖できると言う生物の特徴を持っていますが、細胞をその構成単位としていないため非生物として位置づけられ、「生物学的存在」というような言い方をされる場合もあります。つまり、ウイルスは単独では増殖できず、他の細胞に寄生したときにのみ増殖でき、このことを偏性細胞内寄生性と言います。この点でいうと、ブドウ球菌や大腸菌といった細菌は必要な栄養素と環境があれば独自で増殖できることかられっきとした一人前の生物といえます。

 さて、ウイルスはいろいろな感染症の原因となりますが、風邪の原因もウイルス感染によるものです。風邪に対するお薬として抗生剤を処方することがありますが、実はウイルスに対しては抗生剤はまったく効果はありません。ウイルスの感染により鼻や気管支等の粘膜が荒れ、抵抗力が弱ることにより細菌二次的に感染、増殖します。このことにより鼻汁や痰が多くなった時に細菌の増殖を抑えるために抗生剤を処方します。ヒトのウイルス感染に対する治療薬として最近様々な抗ウイルス薬が開発されていますが、動物薬ではまだ直接ウイルスに効果が確立された抗ウイルス薬はありません。従って、特に風邪のような症状には対症療法を中心に治療し、本人の自己治癒力をサポートしてあげることが大切です。

 

 ペットに関することは中原区、武蔵小杉駅徒歩7分のあぐり動物病院までお気軽にご相談ください。

投稿者: あぐり動物病院

2016.02.18更新

 アインシュタインが100年前に予言した「重力波」を米国の研究者がついに捉えたそうです。TVの記者会見で研究者が喜びの表情で”We did !!" と叫ぶ姿に「ついに」やったという気持ちが込められていました。アインシュタイン自身も実際の観測は無理と考えていたほど重力波で伝わる時空のゆがみは極めて小さく、観測を邪魔するノイズとの闘いだっそうだ。地面や空気の振動、風や海岸の波、飛行機の離着陸、雷や微小地震など対策項目は1万以上にも上るそうだ。

 アインシュタインが残した宿題に対する期しくもちょうど百年目の解答、ロマン溢れる話であり、門外漢の俗物もついつい新聞記事に引き込まれてしまうのだが、その発見の本当の科学的意義については(一般紙の)新聞の解説を読んでもいまいちピンときません。でも、見つけたということはその後重力波の研究が進み、映画「バック トウ ザ フューチャー」に出てくるデロリアンや車輪のないスケボーが発明されたり、時空のゆがみを利用して何百光年もの距離を一瞬で通り抜ける宇宙船がそのうち発明されるかもしれないと考える門外漢は僕だけだろうか。

 

ペットに関することは中原区武蔵小杉駅徒歩7分のあぐり動物病院までお気軽にご相談ください。

投稿者: あぐり動物病院