2016.02.28更新

 バクテリアとは細菌のことで、ウイルスと違って光学顕微鏡で見ることができます。従ってその分類はグラム染色による染色性とその形態によって分類されます。グラム染色により紫色に染まるグラム陽性菌と、赤色に染まるグラム陰性菌に分類され、次にその形態が球形か棒状かによって球菌と桿菌に分類されます。細菌は地球上のあらゆる環境に存在しており、光合成や窒素固定、有機物の分解過程などの物質循環において非常に重要な役割を果たしている。ウイルスはヒトやそのほかの動物に対して病気の原因となるものが多いのに対し、細菌も一部のものは病原細菌として感染症の原因となるが、人間の日常生活において欠かすことのできないものである。食品関係においてはチーズ、納豆、ヨーグルトといった発酵過程においては微生物学発展以前から用いられており、腸内細菌群は食物の消化過程では欠かすことのできないものである。

 

ペットに関することは中原区、武蔵小杉駅徒歩7分のあぐり動物病院までお気軽にご相談ください。

投稿者: あぐり動物病院

2016.02.23更新

 ウイルスと言うと、いろいろな感染症の原因となる病原体としてよく知られた存在です。ウイルスは、細菌等とともに、微生物と呼ばれることがありますが実はウイルスは生物かどうかは怪しいのです。ウイルスは遺伝子を有し、他の細胞を利用して増殖できると言う生物の特徴を持っていますが、細胞をその構成単位としていないため非生物として位置づけられ、「生物学的存在」というような言い方をされる場合もあります。つまり、ウイルスは単独では増殖できず、他の細胞に寄生したときにのみ増殖でき、このことを偏性細胞内寄生性と言います。この点でいうと、ブドウ球菌や大腸菌といった細菌は必要な栄養素と環境があれば独自で増殖できることかられっきとした一人前の生物といえます。

 さて、ウイルスはいろいろな感染症の原因となりますが、風邪の原因もウイルス感染によるものです。風邪に対するお薬として抗生剤を処方することがありますが、実はウイルスに対しては抗生剤はまったく効果はありません。ウイルスの感染により鼻や気管支等の粘膜が荒れ、抵抗力が弱ることにより細菌二次的に感染、増殖します。このことにより鼻汁や痰が多くなった時に細菌の増殖を抑えるために抗生剤を処方します。ヒトのウイルス感染に対する治療薬として最近様々な抗ウイルス薬が開発されていますが、動物薬ではまだ直接ウイルスに効果が確立された抗ウイルス薬はありません。従って、特に風邪のような症状には対症療法を中心に治療し、本人の自己治癒力をサポートしてあげることが大切です。

 

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